お茶よりも微炭酸。

暇つぶしに。それから思考の図書室にしたくて。

ブレインストーミング

家族旅行で栃木に来ている。このあたりは自然が豊かで、たぶんマイナスイオンにあふれている。よくわからないけど。
昨年は忙しくて自分は行けなかったが、家族旅行は毎年の恒例行事。20を超えた今でも。

そういえば、小さい頃は旅行とかそういうイベントの夜、父親が「今日楽しかったことを5個言って」と自分に尋ねるのも恒例だった。すぐ5個言えたときは、さらに5個。合計10個。
最初は簡単だ。「遊園地で遊んだ」「夕ご飯のバイキングが美味しかった」そのぐらいでいい。子どもでもすぐ浮かぶ。
ただ、10個言えとなると厳しい。ええっと、ええっと…。終わるまで寝させてくれないから、一生懸命考える。そうだ、「店員さんがお菓子を1つオマケしてくれた!」なんだそれ。楽しいというかただのラッキーだ。

父親の思惑でも何でもないだろうが、幼少期のこの経験は、意外にも自分の思考力を大きく伸ばしてくれた。
ブレインストーミング、といわれる、学生生活でも社会でも重要な手法がある。アイデアをとにかくたくさん出して、それをまとめること、だった気がする。とかく発想力と、頭の回転の速さが求められるものだ。
父親が自分に要求していた「楽しかったこと列挙チャレンジ」は、まさにそのブレインストーミングの能力を培ってくれたのだと思う。培う気があってそうしていたかはわからないが、少なくとも自分にとっては、勝手ながらプラスに作用したと思っている。

23になる今年は、もうそんなこともしないだろう。ただ、もし今「楽しかったこと10個」と言われたら、苦笑しながらも余裕で答えられると思う。